団体
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NPO法人 里地里山問題研究所(さともん) |
スキル
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マーケティング・コピーライティング |
募集期限
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2023年03月04日 (土) |
日本各地の農山村でサルやシカ・イノシシ等の野生動物による「獣害」が深刻な問題となっています。
押し寄せる高齢化や人口減少、後継者不足の問題もあり、被害対策を継続的に行っていくための気力や労力もままならない状態となっている地域も少なくありません。
そうした野生動物による被害は、地域に与える負の影響から「獣害」と表記されることが一般的ですが、本来、野生動物も豊かな里地里山の構成員であり地域の魅力の一つです。
私たちは「獣害」を「獣がい」という言葉に変えたいと思っています。
確実な手法で「害」を軽減するだけでなく、野生動物の存在はそのままに、多様な人材の参画により、新たな交流や共感を生む前向きな「獣がい対策」を推進し、地域を元気にすることを目指しています。
兵庫県丹波篠山市では7年ほど前より、野生動物による農作物被害を軽減しながら様々な人が関わることで地域を活性化する「獣がい対策」を進めており、新たな手法として全国的にも注目を集めています。
なかでも、昨年度より「野生動物から守った農産物」や「獣がい対策につながる商品・サービス」に付加価値をつけ、販売促進をする「獣がい対策応援消費」プロジェクトをすすめており、マーケティング戦略を考えたり、都市人材・高校生・企業と協働して商品・サービスの開発をしたり、農産物を実験的に定期販売したりしています。また、このようなプロジェクトを推進するためのコミュニティ(現在11名が参加)を創りました。現在、丹波篠山市役所とさともんメンバーだけでなく、都市部人材や企業、子育て支援者など多様な人材が参加して月に1回程度ミーティングを行っています。
これからこのコミュニティを拡大し、たくさんの方に共感してもらって「応援消費」の輪を広げ、市内外の飲食店等事業者の方に商品を取り扱ってもらうことで、獣害に苦しむ農家さんが生き生きと農業を続けるようになります。また「応援消費」をきっかけに地域内外の人が繋がりあうことで、美しい農村景観と豊かな食文化が維持されます。多くの農村で大きな負のインパクトを与えている獣害という課題を克服し、野生動物と共生できる豊かな地域モデルを丹波篠山から全国に発信したいと考えています。
プロボノワーカーとして、「応援消費」を拡げるためのネーミング・ブランディング提案に関してご協力いただける方を募集しています。
■実際に地域で起こっていることや地域の方から聞こえる声
「こんなところに住んでられない」
「このままでは誰も農業をしなくなってしまう」
山裾、山際の農地の担い手が獣害に負けて農業の継続を断念してしまうことで、特産品の担い手が減少しています。また、耕作放棄地の増加により景観が悪化するだけでなく、野生動物の住処が増えたり、今よりもっと獣害対策や草刈りの担い手がいなくなって、さらに獣害が深刻化するというような悪循環に陥ります。
■獣がい対策によって見えてきている良い状況(地域の方や支援者の声)
「こんなに多くの人にて応援してもらえると思わなかった」
「美味しいってありがたがってもらってうれしい」
「もっと美味しいもんがいっぱいある」「獣害に負けてられへん」
「獣害や農村が遠い世界だったが、農村の豊かさと地域の方の努力を知って、もっと応援したくなった」
「自分にできることがあればもっと貢献したい」
獣害を受け意欲が減退している農家を多様な人材がさまざまな関わりで支援する「獣がい対策」を展開することで、新たな人のつながりや、新しい価値の発見が双方に見られるようになってきています。
応援してくれる人の存在により、地域では意欲や自信が喚起され、また地域外の目線は地域だけでは気づかない価値を発見します。
また支援する側にとっても、都会では体験できない・感じることのできない人のつながりや、農産物本来の姿やストーリーを感じ、応援したい気持ちが高まっています。
■伝えていきたい前向きなイメージ
・成果をさらに大きくして課題解決を進めていくために、都市部を含めた地域外の方たちにもっとこの問題を知っていただきたい
・「獣害」という言葉のイメージが強すぎて or 実態とズレていて、成果の部分がなかなか伝わらない問題を変えていきたい
・農村の問題解決を都市部の人に応援・参加していただくきっかけとして応援消費を広げていきたい
■期待すること
「獣がい対策応援消費」という名前が、長くて意味も分かりづらいということに課題を抱えています。
野生動物による農作物などへの害は「獣害」と表記されることが一般的ですが、私たちは被害を受ける当事者だけでなく地域内外の多様な関係者が協力できる仕組みをつくり、野生動物を地域にとってプラスの存在に変えていくことを目指す意味を込めて、「獣がい」と平仮名で表記しています。
しかし、「獣害(がい)」という表記や響きは、当事者ではない多くの人にとって馴染みが薄く、「自分とは無関係」「怖い」「暗い」といったイメージをもたれがちで、関心を持ってもらいずらいのではないかと危惧しています。
これから応援消費を促進していく際に、どのような名称を用いてブランディングしていけばよいかについて、悩みを抱えています。
そこで、「獣がい対策応援消費」やそのコミュニティを推進・拡大していくうえで、【名称】や【ブランディング戦略】についてご助言いただける方を募集します。
名称を考える際には私たちの考えやこれまで検討してきたこと、今後の取り組み方針、支援する農家さんや丹波篠山の雰囲気を感じていただく必要もあると思いますので、現地で2日間ほど、ミーティングへの参加や農地の見学・作業、農家さんとの会話の機会を作りたいと考えています。
プロジェクトの完了時期は4月中旬~5月末までを目安と考えています。
丹波篠山の農産物や農家さんの魅力を引き出し、お届けするための「応援消費」を進めていきたい!
全国の農村で深刻な課題となっている獣害問題を消費で支援するモデルを丹波篠山から全国に広めていきます!
ネーミングにアイデアを頂ける方、ブランディング・マーケティングが得意な方、大歓迎です。また里山・農村・農業や、丹波篠山に興味関心のある方のご参加もお待ちしております。
ホームページ | https://satomon.jp/ |
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・NPO法人サービスグラントからのご案内。本プロジェクトは、農林水産省「農山漁村振興交付金(地域活性化対策(農山漁村関わり創出事業))」の採択を受けた事業となります。
現地滞在費のサポートは、プロジェクト期間が1カ月以上あり、2泊3日以上の現地滞在(半日以上の農林水産業の作業体験を含む)が対象です。丹波篠山市以外に居住する、日本国籍又は永住権を有する60歳未満の方であることがご参加の条件です。
・3月中に1度丹波篠山市に来ていただきたいと考えています。(3月17日含む)
さともんさんが取り組まれている「獣がい対策応援消費(仮称)」は、日本中の農村が抱える課題を解決し、価値を創造する挑戦です。ご参加お待ちしております!